1期をスキップすると、あおいとひなたの再会シーンを丸ごと見逃して2期の感動が半減します。
ヤマノススメのアニメシリーズは、2013年の1期放送から2022年の4期まで、全部で4つのTVシリーズと1本のOVAで構成されています。結論から言うと、視聴順は公開順=時系列順なので、難しいことを考えずに以下の順番通りに見ていけば大丈夫です。
| 視聴順 | タイトル | 放送年 | 話数・形式 |
|---|---|---|---|
| ① | ヤマノススメ(第1期) | 2013年 | 全12話 / 1話5分枠 |
| ② | ヤマノススメ セカンドシーズン(第2期) | 2014年 | 全24話+OVA2話 / 1話15分枠 |
| ③ | ヤマノススメ おもいでプレゼント(OVA) | 2017年 | 全1話 / 約30分 |
| ④ | ヤマノススメ サードシーズン(第3期) | 2018年 | 全13話 / 1話15分枠 |
| ⑤ | ヤマノススメ Next Summit(第4期) | 2022年 | 全12話 / 1話30分枠 |
公開順が時系列とずれる作品も世の中には多いですが、本作は完全に公開順=物語の進行順です。これは基本です。
各シリーズを通じて、主人公・雪村あおいが天覧山(標高197m)からスタートし、最終的に富士山(標高3,776m)の山頂を踏むまでの成長が描かれています。登る山の標高が上がっていくにつれて、あおい自身も心理的に強くなっていく構成が本作最大の魅力です。
ヤマノススメ(アニメ) - Wikipedia(各期の放送時期・スタッフ・キャスト情報が詳しく掲載)
1期・2期・3期がショートアニメ形式である点を見落とすと、視聴体験が大きく変わります。実は1期は1話わずか5分、2期・3期は15分と、一般的なアニメの「30分1話」という常識とは大きく異なる形式です。
1期が短い理由は、当初から「5分アニメ」として企画・制作されたためです。これは作品のジャンル的な背景とも関係しています。原作漫画の連載初期はページ数が少なく、作者のしろ先生が漫画連載に慣れていなかったことから1話分のボリュームが少なかったため、3分〜5分の尺でもちょうどよいバランスだったと公式のインタビューでも語られています。
「1期が短くて拍子抜けした」という感想は初見あるあるですね。
しかし逆に言えば、1期は全12話合計でも約1時間程度で見終わります。つまり、映画1本分ほどの時間があれば1期を完走できるという大きなメリットがあります。「シリーズが多くてなかなか手が出せない」と感じている方でも、1期だけは今日中に見終わるボリュームです。
なお第4期の「Next Summit」からシリーズ初の30分枠に拡大されています。1期から積み上げてきた物語が、ついに一般的なアニメと同じ枠で語られるようになったというのは、シリーズの成長を象徴する変化でもあります。
OVAの視聴タイミングに迷う方は多いですが、「2期を視聴した後・3期を見る前」が正解です。これが原則です。
OVA「おもいでプレゼント」は、2期と3期の間の時期を描いたオリジナルストーリーです。制作スタッフが「2期と3期の間が長く空いたから、その間の話を作ろう」というコンセプトで生まれた作品であるため、時系列的にも2期終了後のタイミングが最も自然に楽しめます。
内容は、あおいとひなたが幼少期の思い出を振り返るほっこりとしたエピソードです。2部構成で、どちらのパートも山には登らない日常系のストーリーとなっています。
「OVAは本編じゃないから後回しでもいいかな」と思いがちですが、3期を見る前に視聴しておくと2期→OVA→3期と自然な流れでキャラクターへの理解が深まります。特に3期ではあおいとひなたの関係性が変化していく描写が重要なテーマになっているため、OVAでの二人の温かいやり取りを先に見ておくと、3期の感情的な展開がよりリアルに伝わります。
ヤマノススメ公式サイト(OVAや各シリーズの最新ニュースが確認できる)
4期「Next Summit」の第1〜4話は、過去シリーズの総集編として構成されています。これは意外なポイントです。
具体的には、1期から3期までの物語を新規追加のショートストーリーを交えながら約4話にわたって振り返る内容になっています。そのため、「4期から見ても流れがわかる」構造になっているのは確かです。
ただし、総集編とはいえそのまま4期から始めることはおすすめしません。理由は以下の通りです。
4期からでも楽しめますが、1期からが理想です。
4期の最大の見どころは、標高3,776mの富士山・剣ヶ峰への登頂シーンです。富士山は全シリーズを通じて一貫した「目標の山」として描かれており、2期でも一度チャレンジして途中撤退しているという経緯があります。その失敗から立ち直り、再挑戦して山頂に立つあおいの姿は、シリーズ最大の感動シーンと多くのファンが口をそろえます。
ヤマノススメ Next Summit 公式サイト・ストーリーページ(4期あらすじの公式確認に活用できる)
本作の大きな特徴のひとつが、登場する山がすべて実在するという点です。作中で描かれる景色は、スタッフが実際に現地へロケハンに行き、自分たちで撮影した写真をもとに描き起こしたもの。CGや空中写真は使わず、あおいの目線に立った映像にこだわっています。
主な聖地山一覧は以下の通りです。
| 山の名前 | 標高 | 主な登場シリーズ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 天覧山(埼玉・飯能市) | 197m | 1期・2期 | 初心者向け。登山口から山頂まで約20分 |
| 高尾山(東京・八王子市) | 599m | 1期 | 年間登山者数300万人超の世界屈指の人気低山 |
| 三ツ峠山(山梨県) | 1,786m | 2期 | 富士山の絶景スポットとして有名 |
| 谷川岳(群馬・新潟県境) | 1,977m | 2期・4期 | あおいとひなたの思い出の山として重要な位置づけ |
| 富士山(静岡・山梨県) | 3,776m | 2期(途中断念)・4期(登頂成功) | シリーズ全体のゴール。須走ルートが作中では描かれる |
なかでも埼玉県飯能市は、主人公たちが暮らすホームタウンとして全シリーズにわたって舞台になっています。天覧山・飯能河原・飯能駅周辺などが作中に登場し、現在もファンによる聖地巡礼が盛んに行われています。
作中に登場する山はなんと60山以上にのぼるという調査もあります。これは数字として改めて聞くと驚きますね。
作品を見た後に実際に天覧山や高尾山に登ってみると、アニメの中のあおいが感じた「山頂からの景色の気持ちよさ」をリアルに体感できます。登山初心者がアニメを入口にして実際の山歩きに挑戦するきっかけとして本作を活用するケースも多く、それがこの作品の社会的な価値のひとつでもあります。
ヤマノススメ 聖地巡礼リスト(全シリーズの登場山と聖地スポットをまとめた参考ガイド)