終物語のアニメを放送順に見ても、実は物語の全体像が正しく伝わらないことがあります。
終物語は、原作小説が上巻・中巻・下巻の全3巻構成になっています。アニメ化に際してこの3巻が複数のタイミングに分けて放送されたため、多くの視聴者が「どれを先に見ればいいのか」で混乱しがちです。
まず正しい放送順を確認しておきましょう。
| 放送タイミング | サブタイトル | 話数 | 放送年 |
|---|---|---|---|
| 終物語(前半) | おうぎフォーミュラ/そだちリドル・そだちロスト/しのぶメイル | 全13話 | 2015年10月〜12月 |
| 暦物語 | (別作品・全12話) | 全12話 | 2016年1月〜3月 |
| 終物語(後半) | まよいヘル/ひたぎランデブー/おうぎダーク | 全7話 | 2017年8月〜9月 |
| 続・終物語 | こよみリバース | 全6話 | 2018年(配信) |
重要なのは、終物語の前半13話が放送されたあと、いったん暦物語(全12話)が挟まり、その後に終物語の後半7話が放送されたという点です。つまり放送順に追うと「終物語→暦物語→終物語(後半)→続・終物語」という順序になります。
これが基本です。
配信サービスでは「終物語」と「終物語 まよいヘル〜」が別のタイトルとして分かれている場合がほとんどです。検索時は前半13話が「終物語」または「終物語(上・中)」、後半7話が「終物語(下)」または「終物語 まよいヘル〜」と表示されることが多いので注意してください。
参考:〈物語〉シリーズの放送順・時系列を詳しく解説した公式ガイドページ(アニメイトタイムズ)
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1516932992
終物語はファイナルシーズンに位置する作品です。いきなり終物語から見ても物語の文脈がつかめないため、シリーズ全体を放送順に追うことが推奨されています。
物語シリーズのアニメ放送順は以下のとおりです。
化物語からセカンドシーズンまで追うだけでも30話以上の視聴が必要です。これは使えそうです。
一方で、「最低限キャラクターを理解したい」という場合は、化物語と偽物語の計26話を見るだけで主要人物の大半はカバーできます。セカンドシーズンまで見ると各ヒロインへの愛着がさらに深まり、終物語での感情移入度が大きく変わります。
参考:配信サービス別の〈物語〉シリーズ全話リストと視聴方法
https://vod.app-liv.jp/archive/131234/
物語シリーズを語るうえで必ず出てくる話題が「放送順と時系列のズレ」です。終物語においても、このズレは顕著に現れています。
時系列で整理すると、終物語のエピソードは以下のような順序になります。
つまり放送順で見ると「10月の話→8月の話→翌年3月の話」という構成になっており、時系列と放送順が逆転しているパートがあります。
「しのぶメイル」は夏のエピソードなのに放送は終物語の後半に配置されている、というのは意外ですね。
これは原作小説の構成をほぼ忠実に再現した結果であり、作者・西尾維新の意図した物語の語り口を尊重したものです。時系列を意図的に入れ替えることで、読者・視聴者が「なぜこうなったのか」を後から理解する構成になっています。初見では放送順に追い、2周目で時系列を整理して見直すことで、伏線の張り方が非常に精巧であることに気づけます。
このように放送順と時系列の両方で楽しめる設計が、物語シリーズの独自の魅力といえます。
参考:物語シリーズの時系列とエピソード構成をまとめた解説記事
https://pro-botti.com/monogatari-time-series/
終物語はファイナルシーズンの中核を担う作品です。前作品をしっかり見ておくかどうかで、終物語の楽しみ方が大きく変わります。
特に以下の作品を見ておくことが、終物語を深く楽しむための条件です。
なかでも「猫物語(黒)」は全4話と短い作品ですが、「そだちシリーズ」の感動を10倍にする下地となります。見逃してしまうと、終物語で描かれる真宵と翼の変化が「なぜそうなったのか」わからず、感情移入が浅くなってしまいます。
注意が必要です。
配信サービスを活用する際は、「セカンドシーズン」のなかで「傾物語」「鬼物語」だけを先に見て、残りを後回しにする視聴者も一定数います。ただしセカンドシーズンは各エピソードが緩やかにつながっているため、できれば順序通り全話見ることをおすすめします。
ここからは他の解説記事ではほとんど触れられない視点を紹介します。終物語から続・終物語にかけての「終わり方」の設計は、作者・西尾維新が意図的に施したメタ構造になっています。
「おうぎダーク」(終物語 後半のラスト)で阿良々木暦の高校生活のすべての真相が明かされ、物語は一度完結を迎えます。しかし「続・終物語」では卒業式翌日に暦が鏡の世界に迷い込み、過去のすべてのヒロインと再会するという構成を取っています。
これは単なるファンサービスではありません。「始まりを知ることで終わりが確定する」という物語シリーズ全体のテーマを、視覚的かつ感情的に体験させるための仕掛けです。6話という短い構成の続・終物語を最後に見ることで、化物語から続いてきた全話数の記憶が一気に重なる体験ができます。
物語シリーズ全体の話数はTVアニメだけで116話に上ります(ABEMA公式発表)。それだけの量を積み重ねたうえで「続・終物語」の最終話を迎えると、多くの視聴者が「終わりたくない」と感じると言われています。
この「終わりたくない感」こそ、終物語という作品名の意味に直結しています。つまりです。
続・終物語は全6話と短いため後回しにされやすい作品ですが、物語シリーズを完走した人にとっては必ず最後に見るべき一作です。続・終物語を見ずにシリーズを終えることは、映画のエンドロールで席を立つようなものといえます。見る順番にこだわるなら、必ず最後に位置づけてください。
参考:続・終物語の動画配信サービス比較・視聴方法まとめ
https://www.fami-geki.com/douga/zoku-owarimonogatari/